さち先生の種まきブログ
損害保険会社はあなたの味方? ~第2回~
2016.02.16
1 損害保険会社の担当者のレベルは、ピンからキリまで
さて、とある損害保険会社のテレビCMでも流れていましたが、
「事故解決のプロフェッショナルにすべてお任せください!」という宣伝文句です。
本当に損害保険会社の担当者は、交通事故に関する解決のプロフェッショナルなのでしょうか?
どの担当者も、損害保険会社内で研修などを受けて、ある程度の知識レベルには達しているのでしょうが、
結論からいえば、交通事故解決のプロフェッショナルといえる担当者は、数えるほどしかいないというのが実感です。
今まで、数え切れないくらいの全国の損害保険会社の担当者と示談交渉や折衝を行ってきましたが、
もちろん、「この担当者すごいな~」「なかなか手強いな~」と感心した担当者も何人かはいます。
他方で、「マニュアル回答担当者」「逆ギレ担当者」「ホウ・レン・ソウできない担当者」「案件放置担当者」など、
例を挙げればキリがないほどダメな担当者もたくさんいました。
交通事故を起こした加害者からすれば、担当者のレベルは、あまり気にならないかもしれませんが、
交通事故の被害者側からすれば、とんでもない担当者に当たった場合には、
不運としか言いようがありません。
(あまりに対応が酷い場合には、損害保険会社内で、担当者変更などの措置が取られることもあります。)。
交通事故の被害者となってしまって、今このブログを読んでくださっている方!
あなたの交通事故事件を対応する損害保険会社の担当者のレベルはいかがですか?
2 損害保険会社の担当者はトラブルメーカー?
先にお話したとおり、優秀でレベルの高い損害保険会社の担当者がいるのも事実です。
他方で、事故解決のプロフェッショナルと称しても、損害保険会社の担当者も同じ人間なので、
その人の「人となり」「性格」「パーソナル」は、示談交渉や折衝などの際の言動に、表面化してくるのも事実です。
個人的な経験則に基づく大まかな分析ですが、損害保険会社の担当者には、
①「懇切丁寧に優しく接してくれる担当者」と
②「横柄で気性が激しいわがまま担当者」
の2類型が存在している気がします。
何となく、①の損害保険会社の担当者が良さそうに思えますが、
実際には、交通事故の被害者を上手く丸め込んで、低額の示談金で解決していたり、
本来、請求すれば認められる損害を、きちんと説明することなく請求させずに示談させてしまっているケースもあります。
ですので、簡単には、①の損害保険会社の担当者の方が良いとも言えないのです。
もちろん、②の損害保険会社の担当者の場合も、困ったものですが・・・
多くの交通事故被害者の方からご相談を受けていると、損害保険会社の担当者は、
「なぜ、そんな言動をしてしまったのか?」
「交通事故の被害者に、このように説明していれば、もめずに済んだのに・・・」などと思うことが多々あり、
損害保険会社からすれば、「もったいない」事案は、数多くあります。
挙句の果ては、交通事故の被害者を治療している主治医までその言動で怒らせて、
「先生(当職)の方で、医師に症状や治療方針を確認してもらえませんかね。いや~、実は先日怒らせちゃって・・・」
といったこともありました。
私は、損害保険会社の顧問弁護士でも何でもないので、
損害保険会社の担当者の折衝や示談交渉の作法に助言しませんが、本当にもったいないです・・・
損害保険会社の顧問弁護士と訴訟(裁判)終了後に会話をすることもあり、
「担当者の○○さんに、マズイ言動とかありませんでしたか?」
「あ~ありましたよ。○○といった対応しちゃったみたいですね。」
「やはり・・・。○○さんの扱う事件、よく訴訟(裁判)になるんですよ。
今度、注意しておきますね。申し訳ありませんでした。」
といったやり取りもありました。
交通事故の「加害者」の皆さん。
損害保険会社の担当者の言動のせいで、訴訟(裁判)の当事者となってしまい、裁判所から訴状が届いたりしていませんか?
なお、このブログは、特定の損害保険会社及びその担当者の誹謗中傷や業務妨害を目的としておらず、
あくまで私の実務経験に基づく個人的な見解や感想にとどまりますので、お問い合わせをいただいても、
特定の損害保険会社名や担当者名等の情報は、一切回答いたしませんのでご了承ください。
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